LOVEPAIN⑤
「えっ…」
訪ねて来た人物を見て、
ドアをそのまま閉めたくなった
仕事は?と思ったけど、
今日は日曜日
「広子ちゃんと、話したくて」
目の前の芽衣子さんは笑ってはなくて、
いつになく真剣な表情
右手には、包帯がぐるぐると巻かれている
その怪我では、
当分仕事にも出られないかもしれない
「あ、これ、大袈裟なだけだよ」
私の視線に気付きそう言って笑ってくれたけど、
私は笑い返す事が出来ない
その傷は、私が付けたもの――…