LOVEPAIN⑤
「広子ちゃんに万が一の事があったら。
遥さんも、凄く悲しんだと思う。
遥さんだけじゃなくて、篤君も。
その他の人達だって」
今、私が大切だと思っている人達の顔が浮かぶ
成瀬にナツキに篤
須田もそうだし、モモさん達も
撮影の時にしか会わない、
コウジロウさん達
夕べ出会ったばかりの、
涼雅
そして、目の前の芽衣子さんだって……
「謝罪だけじゃなくて、お礼も遅れてました。
ありがとうございます。
助けてくれて。
本当にありがとうございます」
今、自分が生きている事に、
喜びを感じてしまう
もし、私が居なくなったら悲しんでくれる人達が居るんだ
私は誰かから、
必要とされているんだって
死に近付いた事で、
改めてその事に気付かされた