LOVEPAIN⑤
「アハハ。
もしかして、篤君?
この場所で会うって事は。
俺、涼雅って言うんだけど、よろしく!」
この人、男性相手でも人見知りとかしないんだなぁ
「なんで、俺の名前知ってんだ?」
それは、涼雅よりも私に訊いてるみたい
訝し気に、篤は私に視線を向けた
「篤君の話は、
鈴木広子から聞いてる」
「てめぇ、何話したんだ?」
ギロリと睨まれてしまう
「――私の部屋のお隣に篤さんって人が住んでてって…その…」
後は、色々と話した
「よくキレる、って聞いた」
その涼雅の一言で、
睨まれている上に眉間に皺迄寄っている
「てめぇ、裏で俺の悪口言ってんのかよ?」
「い、言ってないです!!
本当に!!」
篤の悪口は本当に言ってないけど
ただ、成瀬の悪口は言ったかもしれない