LOVEPAIN⑤
「じゃあ訊きますけど。
バンドマンが駄目なら、
胡散臭いAVプロダクションで働いてるヤンキーみたいな男性だったら、
いいんですか?
それとも、何処かの枕営業ばかりしているナンバーワンホストか?」
この二人だって、
そう聞くと充分にろくでもなさそうに聞こえるばず
「篤やナツキなら、
俺だって付き合うなよ、とは言わない。
篤はうちの会社の人間だから例のルールで、
俺は立場上認めてはやれないけど。
でも、篤はいい奴だから。
ナツキだって」
「涼雅さんも、いい人なんですよ」
本当の事を言うと、
涼雅とはまだ知り合ったばかりだから仕方ないけど、
私はそれ程彼の事を知っているわけじゃない
夕べだって、涼雅が持って来た好きなバンドのDVDを永遠と見せられて、
永遠とそのうんちくを語られて……
だけど、一緒に長い時間を過ごすだけで、
大体涼雅がどんな人間かは分かっている
それに、涼雅とは携帯番号とメールアドレスも交換した