LOVEPAIN⑤


「いったーい!!

何するんですか!!」



私は大声でそう言うと、

座っていたパイプ椅子から立ち上がった




少し離れた場所に居た、
編集部の偉い人…



確か、竹田さんって人がこちらへとやって来た





「広子ちゃん、どうしたの?」


心配そうに、
声を掛けてくれる




「この人、思いっきり、私の髪引っ張るんですよ。

私、痛くて泣きそうで……」




本当は泣きそうなんかじゃない


腹が立って、涙なんて出ない




竹田さんは私の味方をしてくれるのか、

宮岡さんを疑いの目で見ている





< 352 / 641 >

この作品をシェア

pagetop