LOVEPAIN⑤
「いったーい!!
何するんですか!!」
私は大声でそう言うと、
座っていたパイプ椅子から立ち上がった
少し離れた場所に居た、
編集部の偉い人…
確か、竹田さんって人がこちらへとやって来た
「広子ちゃん、どうしたの?」
心配そうに、
声を掛けてくれる
「この人、思いっきり、私の髪引っ張るんですよ。
私、痛くて泣きそうで……」
本当は泣きそうなんかじゃない
腹が立って、涙なんて出ない
竹田さんは私の味方をしてくれるのか、
宮岡さんを疑いの目で見ている