LOVEPAIN⑤
「そんなに強くやってないじゃないのよ!!
もう、私帰る!!」
宮岡さんは持っていたコテを床に叩き付け、
引き止める事も出来ない程剣幕な表情で、
スタジオから出て行った
「あ~あ、どうしよ?
今から代わりのメイクさん呼んだら間に合わない」
竹田さんはそうなると、
今度は私の方を責めるように見ていた
「大丈夫です。
メイクはもう終わりましたし。
髪も終わってますよ」
ちゃんとタイミングを見て、
私は大声を出した
「あ、本当だ。
じゃあ、撮影始めようか」
竹田さんは安心したように、
私から離れていった
それと入れ替わるように、
成瀬がこちらにやって来た