LOVEPAIN⑤
「キャー!!
女の子が襲われてるー!!」
こちらを見て一人の中年の女性が叫ぶと、
辺りに居た沢山の人達がこちらを一斉に見ていた
その顔は、みんな私がナツキに襲われていると思っているみたい
現に、私は拘束されて、
ハサミを突き付けられていて
「あれ?
マズイ事なってる?」
ナツキは楽しむように笑っているけど
「違うんです!!
彼に私は前髪を切って貰ってただけです!!」
私がそう大きな声で言うと、
みんな安心したようにこちらから視線を離した
ただ、
「――こんな所で、
紛らわしく髪切んじゃねーよ」
とか、その手の声がちらほらと聞こえて来る