LOVEPAIN⑤
「何?それ?



俺、けっこうお前には色々してやったと思うけど?



それなのに、断るんだ」





「え?」





言われてみると、



最近では高級寿司をご馳走になったけど……




その他にも、精神的な事でも支えられているかもしれない







「本当に、頼むから!



お願いします!」




そう頭を下げられて、

ナツキのそんな姿に戸惑ってしまう





プライド高いナツキが、

私なんかに頭を下げている







「――分かりました」




そう言うしか、なかった






「ありがと」




そう言って上げたその顔は、



ホストの顔で





ちょっと、騙されたような……
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