LOVEPAIN⑤
母と息子


その待ち合わせの

有名なカニ専門店






最後にカニを食べたのはいつかもう思い出せないくらいに久しぶりで、



カニに心踊る







「――あ、来てる」




店に近づくと、ナツキがボソリと呟いた





その言葉に、凄く緊張して来る




仕事での緊張の比じゃないくらいに







店の前には数人の人が立っていて、



どの人がナツキのお母さんなのか探るように見てしまう





あの、高そうなシャツを着た怖そうな女性かな?





一番、その人がそれっぽい






「母ちゃん、ごめん。



待った?」





ナツキはその私が思っていた人の所迄は、

行かない






まさか、この人がナツキのお母さん?!






えっ?!



イメージと全然違うんだけど


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