LOVEPAIN⑤
「ふ~ん。
それよりまだ時間早いけど、帰る?
帰るなら送るけど」
ナツキはエンジンを掛ける
「え?
ああ、じゃあ…」
真っ直ぐ部屋に帰っても、
暇だけど
涼雅はライブで居ないし
かと言って、
ナツキと行く所もない
ご飯も食べてお腹一杯だし
「俺はお前の事、
帰したくないんだけど」
「ナツキさん誕生日ですもんね?
家帰って一人なのも、
寂しいですよね。
どこか行きます?」
ナツキの方を見るけど、
ナツキは何かを考えるように前を見ていて、
こちらを見てくれない
「俺、今日誕生日だから、
ワガママなんでも聞いてくれるんでしょ?」
“――今日一日俺のワガママは絶対に聞いて?――”
そんな約束を、させられたけど