LOVEPAIN⑤



「べつに、アイツの誕生日じゃなくて、俺の誕生日だから遅くなってもいいって思うでしょ?

アイツの誕生日ならば、なんとしてでも、早く帰ったんだけど。

俺、だからそれほど重要にも捉えてなくて」



ナツキがアイツと言う時は、
元彼女の話の時ばかり




5年前の今日


ナツキは仕事や付き合いで遅くなり、

彼女と一緒に住む部屋に帰宅した



彼女は、ナツキの誕生日を祝う為に、

部屋で一人待っていた





「そこからなんだよ。
アイツと上手く行かなくなったの。

俺の誕生日なんか、
べつに祝わなくてもいいのに…」



“――そんなの、自分の誕生日に仕事したくないでしょ?
誕生日は、休みたい――”



もしかして、だから誕生日は働きたくないとか?


5年前の事で後悔があって、
そうしてしまうのかもしれない


< 408 / 641 >

この作品をシェア

pagetop