LOVEPAIN⑤
「――あ、うん。

母ちゃんごめん。

嘘ついてて。



俺、本当にホストやってて」






電話の相手は、

ナツキのお母さんみたい






寝室は厚いカーテンが掛かっていて薄暗いけど、



隙間から太陽の光が射し込んでいる





もう、朝かぁ





ナツキのお母さん、

もう無事に島に着いたのかな?




着いたから、電話をして来たんだろうな






「まさか、そんなお客とするわけないでしょ。



枕営業とか、テレビのホストのドラマの世界だけだって」






すべて母親に正直に話したいナツキでも、



流石に枕営業をしている事は言えないのだろう…





嘘は良くないけど、

それは嘘を付いた方がいいのかもしれない




ナツキのお母さん、

ナツキがそんな事をしているなんて知ったら……






“――久志の事、遊びだったら辞めてあげて――”




そんな人だから

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