LOVEPAIN⑤
「息、一回止めて!

吸わないで吐いて」






グッ、と両手で顔を押さえられ、



ナツキは私にキスをして来た




それは、先程迄何回も交わしたような甘いキスじゃなくて、



人工呼吸のような感じ






段々と、苦しさが無くなる――…







暫くして、

ナツキの唇がそっと離れた





私は苦しい間ナツキの着ているTシャツを強く引っ張っていたのか、



すぐにその手を離した






「私、一体どうして…。

時々、息苦しくなる事はあったんですけど、

ここ迄は……」





興奮し過ぎて、

体がそんな風に変な反応を起こしたのだろうか?






「過呼吸だと思う」





「過呼吸…」





その名前や症状くらいは聞いた事あるけど




息を吸ってばかりで吐く事が上手く出来ていなくて、



起こるそれ

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