LOVEPAIN⑤
「私、あの二人に最低な事して……」






私は、ナツキに全てを話した





成瀬の部屋を滅茶苦茶にして、



芽衣子さんに怪我を負わせた事





そして、芽衣子さんと二人で話して、



身を引く覚悟をした事






話している間、



ナツキはまた私が過呼吸を起こさないか心配そうな表情で、



背中を擦ってくれていた







「――広子の気持ちは分かったけど。

でも、俺はその女もやだ」





「芽衣子さんは、本当に素敵な人なんですよ」





「聞いてたら俺もそう思うけど。

広子よりもずっといい女なんだろうって。



でも」





「もう、いいんですよ。



私は芽衣子さんだから身を引いたんです」





「その女がいい女だからって、



広子が傷付いていい理由になんない」





「お願いですから、

本当に成瀬さんには何も言わないで……」






ナツキは暫く黙ったまま、

私の背を撫でてくれていた

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