LOVEPAIN⑤
「俺、こいつといつかセックスすんだろうなって、

思った」






それが本当ならば、



ナツキのその勘は当たっているのだろうか?





その勘が当たっているのではなくて、



ナツキがそれを本当にしてしまっているだけなのかもしれない







話していると、



白いベンツは私のマンションの前に止まった







「また連絡するから」





「はい」





私からも、ナツキに連絡してしまいそうだな






「じゃあ、さっさと降りて」





「あ、車降りる前に、



もう一回だけキスしていいですか?」





またナツキとキスがしたくなった






ナツキは掛けている黒縁の眼鏡を外すとこちらを向いて、



両目を閉じた





「どうぞ、ご自由に」





「はい」




私は遠慮がちに、



ナツキの唇に自分の唇が触れるように重ねた

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