LOVEPAIN⑤
『だから、広子に対する気持ちはまだ本気とは言えないし。

今の気持ちじゃホストも辞めらんないし。

客と今から会うからヤるかもしれないし。



だから、お互い様だから』






「そうですよね…」





お互い様なのに、



ナツキが今からお客さんを抱くのかと思うと、

胸が痛んだ






『あ、もしかして、

広子ちょっと妬いた?』





「あ、はい…」





意地悪そうに笑うナツキの声を聞いていたら、



否定しようと思ったけど




正直に答えてしまう






『ま、今は我慢して。

お互い、相手の仕事に対して耐えられなくなった時、

付き合えばいいんだし。



その時は、お互いちゃんと転職して』






お互いかぁ……

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