LOVEPAIN⑤
「もしかして、



私に誕生日プレゼントとかですか?!」






「そう。

開けてみて」




そう言われて、

私は中を覗く





黒い包装紙にラッピングされた、



小さな箱とそれより少し大きな箱




箱の大きさから見て、

指輪ではなさそうだな





そう思い、



まだそんな事を私は期待しているんだと、

笑みが漏れた




それは自嘲でもなく、



単純にそんな自分が馬鹿だなと笑えた







紙袋からその二つの箱を取り出しリボンをほどくと、



包装紙を外す





二つ共同じようにして、

小さな方の箱から開いてみる






「うわぁ、可愛い」





そこには、

ピンクのエナメル生地のキーケース




全体的に蝶々の模様が

凹凸にプリントされている






そして、もう一つの箱を手に取り、



蓋を外す

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