LOVEPAIN⑤

「少し食べません?」


そう差し出すが、
首を横に振られた





「昼はしっかり食べないと、
体に悪いですよ?」


私は最後の一口を口に入れると、

一緒に買って貰っていたペットボトルのウーロン茶でそれを流し込む




「なぁ、今、ちょっと話していいか?」




わざわざ、そうやって前置きされるなんて、

きっとろくな話ではないのだろう




「そんな深刻な顏して、
どうしたんですか?」


アハハ、と成瀬のその重い表情を見ながら笑い飛ばす



心の中では、何を言われるのだろうか?と、

心臓がバクバクと音を立てている




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