LOVEPAIN⑤


私は鞄から携帯電話を取り出し、

涼雅に電話を掛けた



いつもメールをする時登録した涼雅のフルネームを見て思うが、

本当に珍しい名字



三羽と書いて、
サンパって読むらしい





それにしても、
涼雅に電話をする事は初めてで、

ちょっと緊張する


いつも、メールだったから




プルルルー、とコール音が5回くらい鳴り、

涼雅は電話に出てくれた




『はーい』



「涼雅?」



『仕事終わった?
もしかして、遅くなんの?

俺、待ちくたびれたー!!』




私の事を、待っているんだ……



そう言われたら、

帰らないなんて言い出しにくいな……




ナツキの方を見ると、

厳しい目付きでこちらを見ている



言わない訳にもいかないか





< 568 / 641 >

この作品をシェア

pagetop