LOVEPAIN⑤
「ナツキって、
あのイケメンホストだろ?」
「はい」
そういえば、
篤はナツキを嫌っていたなぁ
「分かった。
すぐ行くからそこで待ってろ」
えっ?!
意外にも、篤は断らなかった
ナツキが居るから、
絶対に断ると思っていたのに
バタン、と閉まったドアを見ながら、
その意外さに呆然としていた
再びドアが開いて、
篤の右手にはビニール袋が二つ持たれている
「ビールとかだよ。
酒いるだろ?」
私の視線に気付き、
だるそうにそう答えた
「あと、これ」
左手に持っていたそれを、
私に突き付けるように渡して来た
それは、包装紙でラッピングされた長細い箱