LOVEPAIN⑤
「だったらなんだ?
てめぇはうぜぇけど、
誕生日のこいつ自身に誘われて、
断れっかよ」
「あ、そう。
篤君、やっぱ優しいよな。
俺、篤君けっこう好きだけど」
「は?
きしょい事言ってんじゃねーぞ!」
ナツキのその言葉に篤は怒ってはいるけど、
その顔は照れていてまんざらでも無さそう
多分、篤もそこ迄ナツキが大嫌いってわけでもないんだなぁ
それにしても、
ナツキの言うように篤は本当に優しいのだと思う
私が誕生日だから、
そんな私の誘いを断らないで来てくれたんだ
「けど、篤君が来てくれて良かった。
酒飲みたかったから」
涼雅は早速、
篤が持って来た缶ビールを開けて飲んでいる
「広子、そのネックレスは?」
ナツキはそう訊くと同時に、
私の首にあるそのネックレスに軽く触れた
「さっき、篤さんに貰ったんです」
そのネックレスが入っていた空の箱と包装紙も、
ナツキに見せた
「へぇ~、篤君に?」
「なんだ、このイケメンホスト!
こいつに俺が何あげようが、
てめぇにとやかく言われたかねぇし!」