LOVEPAIN⑤


「このイケメンホストの事、
本気ならばそれ外せ。

俺のやったそんな物一つで、
お前達がごちゃごちゃしたら面倒だし」


その篤の言葉に、

追い詰められたように胸が苦しくなった


知らずに、ネックレスに触れている




「――私は、外したくない」



ナツキがそんな事くらいで妬くなんて意外だけど、

それでも全くの罪悪感なんてない



ナツキに対して思う気持ちとは違うけど、

私は篤だって大切だし





「もういい。
俺、ちょっと束縛しすぎたみたい。

だって、篤君と広子仲良いみたいだから、
ちょっと意地悪言っただけ。

気にしないで」


ナツキは宥めるように、
私の頭を撫でて来る




「――はい」



好意を持っている女性が、
他の男性から貰ったアクセサリーを身に付けているのが嫌で妬く事は、

普通な事かもしれないけど


ただ、私とナツキはあくまでも付き合ってはいない



そして、私には涼雅と言う彼氏が居て、

仕事では他の男性とセックスをしている



それを、ナツキは嫌々でも許してはくれているのに、

何故、篤から貰ったこのネックレス一つに、
そんなに妬くのか分からない


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