LOVEPAIN⑤
私はAV撮影の疲労からか、
気付いたら眠ってしまっていた
その飲み比べの勝負、
誰が勝ったのか最後迄見届ける事が出来なかった
パチッ、と目を開けると、
私はベッドで眠っていた
そういえば眠りに落ちる直前、
最後の力を振り絞り自分でベッドによじ登ったんだった
「――涼雅?」
部屋には涼雅しか居なくて、
テレビを観ていたが
私の呼び掛けに気付いてこちらを振り向いた
「あ、鈴木広子、起きた?」
「あ、うん」
腕に嵌めたままの時計で時間を確認すると、
今は朝の5時過ぎ
テーブルの方に視線を向けると、
ケーキはちゃんと冷蔵庫にしまってくれたのか無くなっている
料理はテーブルに置かれたままだけど