LOVEPAIN⑤


暫くすると、

布団に入った涼雅から鼻唄が聴こえて来る




「その曲って…」



夕べ、電話越しで聴かせてくれた、

私の誕生日プレゼントだと言う曲




「結局、昨日生で聴かせてやれなかったし。

また、起きたら後で聴かせてやるけど」




「ありがとう」




涼雅は続きを、
鼻唄で奏でる



本当に綺麗なメロディーで、

この人は本当に天才なのだと思う




「もう終わったけど、

誕生日おめでとう」



「ありがとう」



不思議な関係だけど、

涼雅が居てくれて良かったと思った




ナツキと篤と涼雅、
この三人が居てくれたから、

夕べは成瀬の事を思い出す事は無かった



正直、ナツキと二人だったら、

頭の片隅に成瀬の存在があったけど



三人であれだけ、
騒いでくれていたから



本当に、この三人は私にとって大切な人だな




19歳



今までの誕生日の中で、
一番嬉しい誕生日になった


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