LOVEPAIN⑤
「それにしても、
広子ちゃん夜更かしした?
クマが」
初音さんの指が、
私のクマを撫でる
「あ、はい。
少し……」
夕べは、昨日のコウジロウさんの態度がずっと気になっていた
明日もコウジロウさんとはまた顔合わせるから
気まずかったらと、
夕べ、寝る前に思い詰めていてなかなか眠れ無かった
でも、今日この旅館に着いてコウジロウさんに挨拶したら……
「あ、広子ちゃん!
成瀬ちゃん!おはよ~」
って、いつものコウジロウさんで、
安心したと同時に拍子抜けして
今日は、いつもよりかなり朝が早かったので、
こんな事ならば夕べさっさと寝れば良かったと思った
後、もしかしたらナツキから夜中に連絡があるんじゃないかって、
少し期待して待っていたのもある
明日メールするってメールには書いていたけど、
もしかしたら、
なんて期待して……
そんな風に、
私はナツキに惚れているのかな?
と思う時もあるのだけど、
よく分からない
分かる事は、
私はナツキよりも成瀬の方が好きで
だから、ナツキには惚れてないのだと思ってしまう