LOVEPAIN⑤


「それにしても、
広子ちゃん夜更かしした?

クマが」


初音さんの指が、
私のクマを撫でる




「あ、はい。
少し……」



夕べは、昨日のコウジロウさんの態度がずっと気になっていた



明日もコウジロウさんとはまた顔合わせるから
気まずかったらと、

夕べ、寝る前に思い詰めていてなかなか眠れ無かった



でも、今日この旅館に着いてコウジロウさんに挨拶したら……




「あ、広子ちゃん!
成瀬ちゃん!おはよ~」



って、いつものコウジロウさんで、

安心したと同時に拍子抜けして



今日は、いつもよりかなり朝が早かったので、

こんな事ならば夕べさっさと寝れば良かったと思った




後、もしかしたらナツキから夜中に連絡があるんじゃないかって、

少し期待して待っていたのもある



明日メールするってメールには書いていたけど、

もしかしたら、
なんて期待して……



そんな風に、

私はナツキに惚れているのかな?


と思う時もあるのだけど、
よく分からない



分かる事は、
私はナツキよりも成瀬の方が好きで


だから、ナツキには惚れてないのだと思ってしまう

< 616 / 641 >

この作品をシェア

pagetop