LOVEPAIN⑤
「広子ちゃんだって、
所詮は俺から見てAV女優で、素材や商品って風にしか見れない。
撮影が上手く行くように、
監督自らAV女優の機嫌取ったりするのも、
当たり前じゃん!
何を勘違いしてたの?」
「勘違い?」
勘違い、していんだ……
コウジロウさんが今迄私に対して優しかったのは、
私が商品だから
人と人として向き合って色々と相談に乗ってくれたり、
アドバイスしてくれているのだと思っていたけど
この人にとって、
それはただのお仕事の一つだったんた
「広子ちゃんはAV女優としては魅力的だよ?
その胸や股を舐め回したいって、
ずっと思ってた」
コウジロウさんの手が、
浴衣の上から私の胸に触れる
その口元がいやらしく歪んでいて、
今迄、コウジロウさんに対して寄せていた信頼みたいなものが、
ガタガタと音を立てて崩れて行くようだった
この人は、私が知っているコウジロウさんじゃない