LOVEPAIN⑤
「今日、仕事ですっごく嫌な事があって。
泣いた理由がそんな事で、
ごめんなさい。
そんな事くらいで、
ナツキさんに仕事を休ませて」
「何があったかは知らないけど、
泣くくらい辛かったんでしょ?」
「はい…」
先程のコウジロウさんの事だけじゃなくて、
色々辛くて苦しくなって来る
涙が溢れて来て、
私はナツキに抱き着いたまま泣いていた
ナツキはそんな私の背を宥めるように、
撫でてくれていた
ナツキのスーツからは香水の匂いがする
いつも、仕事の時に付けている匂い
その匂いと、
ナツキの温もりが心地良く感じる
なのに、こんな時に気付いてしまうなんて
私のナツキに対する、
その気持ちに