LOVEPAIN⑤
「私はどこだっていいですよ!
篤さんが居てくれたら!」
フォローを兼ね嬉しくなってそう返すと篤は戸惑っていたけど、
その顔が赤くなっていく
「て、てめぇ!!
キモい事言ってんじゃねぇーぞ」
そんな篤の言葉に、
アハハと笑ってしまう
店内は混んでいるみたい
先に一組席に通されるのを待っている人達が居るな、
と思ってそちらに目を向けた
その人達は、竹で編んだようなスツールに座っている
「――な、るせさん…」
そう声を出したのは篤で、
私は声が出ないくらいに驚いていて
成瀬の方はこちらを見ながら、
平然としていてる
とっくの昔に、私達に気付いていたからか
そして、成瀬の横に座っているのは、芽衣子さん……