番外編☆獣系男子×子羊ちゃん
すると、蒼介さんが
いたずらな眼差しを私に向けた。


「でも、俺の部屋はだめ。」


「え?」


「オトコの部屋だから。
隠すものがありすぎて
今日はモモは入れられない」


なんて答えていいのかわからず
下を向くと、

「次くる時までに片付けておくよ。」

と楽しそうに笑っている。

するとキッチンにいる蒼介さんに
手招きされた。

「モモ、ちょっとこっちきて
味見してもらってもいい?」


「あ、うん!」


キッチンに並んで立つと
蒼介さんは
フライパンから
白いソースをスプーンで掬って
私の口に運んだ。

口のなかに甘いクリームの味が広がる。

うわぁ…すごく美味しい…

蒼介さんすごい…

そう思って蒼介さんを見つめると


「モモ、俺にも味見させて?」


と言いながら蒼介さんが顔を寄せた。


「え?」

と蒼介さんを見上げたときにはもう、
蒼介さんの熱を帯びた唇が
私の唇に重ねられていた。


一瞬唇を離した蒼介さんが


「ん、うまい。
でも、パスタ茹であがるまで
あと7分あるから、
あと7分…。」



と、笑った蒼介さんに
腰を抱き寄せられて
もう一度唇を塞がれた。





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