番外編☆獣系男子×子羊ちゃん
そのまま黙って夜空を見上げる蒼介さんに

そっと抱きついて、


その大きな背中に両手をまわした。




「蒼介さん、どこにも、いかない。
私はどこにもいかないよ。

ずっとずっと
蒼介さんの隣にいる。

だから、泣かないで。

ひとりでなかないで。」



蒼介さんを抱き締めながら
繰り返しそうつぶやいた。



ぎゅっと蒼介さんにしがみつく私を

蒼介さんは、

両手で抱き締めた。



肩を揺らして嗚咽をこらえる蒼介さんに
強く抱きしめられながら

天空から響く花火の炸裂音を


蒼介さんの胸のなかで聞いた。


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