番外編☆獣系男子×子羊ちゃん
「はああっっ!!!」


カフェテリアのイスに座ると
蒼介さんが大きなため息をつきながら
荷物を置いた。


「そんな……
あからさまに
ため息つかなくても…。」


「はああっ……。
油断してた。
すっかり油断してた。

そうだよな……。

高1なんて
まだまだだもんな、受験。
まさか、
ここでナンパされてるとは。」


「な、ナンパ?!
ち、違うよ、
授業遅れたから
ノートを貸してほしいって。」


「だーかーら、
それを世間ではナンパつぅんだよ。
ボケモモっ!
あと、どんくらいあんの?」


「…あと3ヶ月。」


「げげっ。
ああ、マジで失敗した。

予備校で会えるのは
わりと嬉しかったんだけどなぁ。

昼飯一緒に食えるし、
一緒に勉強できるし。
でも、よく考えたら危険すぎる…。

こんな男だらけの予備校に
モモをひとりで置いて
授業なんて受けれねぇ…。」


そう言って蒼介さんは
もう一度深いため息をついた。
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