番外編☆獣系男子×子羊ちゃん
蒼介さんに両手を差し出すと、
ジーンズのポケットのなかから
蒼介さんがゴソゴソと何かを
とりだした。


蒼介さんがポケットから取り出した
その小さなモノを
キョトンとみつめる。



蒼介さんの大きな手のひらに

ちょこんとのっているのは、



指輪?



んん?


どうして、突然指輪が

ポケットから出てきたんだろう?



すると、

蒼介さんはためらいもせずに
私の手首をつかみ、

私の左手の薬指に

その小さな指輪をはめた。




ひゃーーっ⁈⁈



左手の薬指に指輪っ⁈⁈



「そ、そ、蒼介さん⁈

こ、これって?」




「ん、サイズ、ちょうどいいな。

モモ用のちいさいサイズがあってよかった。」



嬉しそうに笑う蒼介さんに、

パクパクと声にならない声を出す。


だって、急に指輪って!

それも、左手の薬指に⁈




「そ、蒼介さん、これは?」


なんとか、言葉を絞り出す。


「指輪。」



そ、それはわかる。


でも……!




「カレカノ記念のプレゼントだと思っとけ」



カレカノ記念って⁈


私の知らない祝日?


それに、プレゼントって…



「私、誕生日3月だよ!」



すると、可笑しそうに蒼介さんが答える。



「知ってる、まだ15だろ?
ホント、ガキだな。」



そう言ってクスクスと笑った蒼介さんは
もう一つ同じものを
ポケットから取り出すと


今度は自分の薬指にはめた。



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