番外編☆獣系男子×子羊ちゃん
その視線に気づいたのか、


「数学演習、興味あるの?」


そう言って
テキストを指差した。



「あ、うちの学校は数学も必修だから
今、受講しようか迷ってて…」



「マリア女学院なんでしよ?」



「え??」



「ああ、この前、
セーラー服で来てたから。
あの制服、目立つから。」



なんだか、怖くなって
口を閉ざした。



すると、そんな私に呆れたように
その子は続けた。




「俺の好きな子も、
その学校に通ってるから」



「ああっ、それで!」



なるほどっ!


テキストには「葉山」と名前がかかれていた。




目の前で照れたように笑った「葉山くん」は、

小柄で華奢な体つきをしていて
茶色い髪に
くりっとした大きな瞳が
なんだか女の子みたいだ。


そう思っていると…


「俺のこと、可愛いとか
女の子みたいとか
言わないでね。

それ言われるとムカつくから。」



「は、はい……。」



見た目と、中身は全然違うみたいだけど。
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