番外編☆獣系男子×子羊ちゃん
授業を終えて
予備校近くの
カフェテリアにいくと、

歩道沿いのテラス席に案内された。


街路樹の緑が目に眩しい。


近くに座っている女の子たちが
チラチラと蒼介さんのことを見てる。


どこにいっても、
蒼介さんは目立つんだなぁ…


「モモ、いつも予備校ばっかりで
ごめんな?」




「私はすごく楽しいよ!
蒼介さんに会えるんだもん。」


そう言うと
途端に蒼介さんの頬が緩む。



「おおっ、
モモ、可愛いこと言うじゃん。

よしよし。」



蒼介さんの大きな手に
優しくなでられると、

すごく、すごく、
幸せな気持ちになる。



「よしよし。

ホントお前は可愛いなぁ……




…………………お手!!」




………前言撤回。




「冗談だって、膨れんなよ、モモ。」


「……もういいっ!」


「ほら、可愛いモモちゃん、
こっち向けって。

お前の好きなケーキ二つ選んでいいから
半分づつ食おうぜ。」



「………うん。」



「よしよし、いい子だ」




はぁ……


なんだか、

すっかり子ども扱い。




いつになったら、

私は蒼介さんの彼女らしく

なれるんだろう?


< 70 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop