竜胆〜りんどう〜
ぐったりとしている
あたしの様子に気づいたのか秀さんが
ゆっくりと近づき声を掛けてきた

「お疲れになられましたか?
多分若のことですから
この一件では終わらないと思いますよ」

そう言う秀さんは
何か含みのある笑顔を見せる

イヤーな予感しかない

「…何でそんなに嬉しそうなの?秀さん」

ナゼかため息を吐かれた…

「瑠李さま…よろしですか?
あなたは若の大切な方で
若にとって唯一無二の存在
あなたは若のコトを
呼び捨てにされておられます
「だって…京吾って呼ばなかったら
すんげー怒るし
「どのみち若のコトを
呼び捨てにされているのですから
若の下に居るもの全てに
"さん"付けなど以ての外
ですから私の事も
"シュウ"とお呼び下さいませ、瑠李さま」

えー…でも秀さん呼び捨てにすると
後が怖そうな…









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