君がため惜しからざりし命さへ




女子が誰も話し掛けて来ないからか、男子も話し掛け来なくて、

私は いつも独り 自分の席に座って、本を読んでる。


休み時間に立つのは、トイレに行く時くらい。


お昼も、1人で食べてる。




…でも 別に、このままで いい と、思ってる。






中学の時と違って、苛められてる訳じゃないから。








「……先生ぇ、

どうしても2人1組じゃなきゃ いけないの~?」




「だって このクラス、女子は偶数でしょ。


奇数だったら どこか3人1組に なっても しょうがないけど、

偶数なんだから、ちゃんと分かれてね」






「え~ でも

ミユ、余っちゃうよ~」




「そんな事ないでしょ?


えーと…まだ組んでない……

深谷さんが居るじゃない」






「そう、なんですけどぉ~……」




そう言って、クラスの女子は訴えるように、先生の顔を見た。






…でもイジメみたいに、直接 危害 加えられてる訳じゃないから。


全然、平気。





< 14 / 36 >

この作品をシェア

pagetop