君がため惜しからざりし命さへ
女子が誰も話し掛けて来ないからか、男子も話し掛け来なくて、
私は いつも独り 自分の席に座って、本を読んでる。
休み時間に立つのは、トイレに行く時くらい。
お昼も、1人で食べてる。
…でも 別に、このままで いい と、思ってる。
中学の時と違って、苛められてる訳じゃないから。
「……先生ぇ、
どうしても2人1組じゃなきゃ いけないの~?」
「だって このクラス、女子は偶数でしょ。
奇数だったら どこか3人1組に なっても しょうがないけど、
偶数なんだから、ちゃんと分かれてね」
「え~ でも
ミユ、余っちゃうよ~」
「そんな事ないでしょ?
えーと…まだ組んでない……
深谷さんが居るじゃない」
「そう、なんですけどぉ~……」
そう言って、クラスの女子は訴えるように、先生の顔を見た。
…でもイジメみたいに、直接 危害 加えられてる訳じゃないから。
全然、平気。