君がため惜しからざりし命さへ
「…深谷さん って、あの子と仲良いのかな」
「え?
あの子って?」
「…ほら、今も そこに一緒に居んじゃん。
B組の……」
「あぁ~!
あの、噂が絶えない ぶりっ子ね」
「でも何で、深谷さんとこに行くんだろ?」
「それは やっぱ、
深谷さんが"噂"知らないから、でしょ!」
「…あぁー、なるほど 笑」
その時、
少し離れた所から、私達に ついて話してるんだろうな と 感じる、話し声が耳に飛び込んだ。
でも何だか私だけ じゃなくて、
美冬ちゃんに対しても悪意を感じる…。
私は こういうの 慣れてるけど…、
美冬ちゃんには聴こえてないと いいなぁ と 思って、思わず彼女の顔色を こっそり窺った。
美冬ちゃんは私の視線に気付いて…、気まずそうに 笑った。
「……ねぇ、ミリアちゃん。
今日 学校 終わったら…、
スイーツ食べに行かない?」