君がため惜しからざりし命さへ




次に目の前に広がっていたのは、

畑のような、広大な土地。


とうもろこし が ぽつん ぽつん と、

寂し気に並んでいます。




此処には誰も居ませんか…?




でも突然、

葉っぱ が ぱくぱく と 動き出しました。






"…何で居るの?


君の居場所なんて、何処にも無いよ"




…………






声を出したいけれど、

私の声帯は相変わらず嗄れたまま。




居場所が無い なんて そんな事…

言われなくても、分かっているのです。





< 4 / 36 >

この作品をシェア

pagetop