君がため惜しからざりし命さへ
次に目の前に広がっていたのは、
畑のような、広大な土地。
とうもろこし が ぽつん ぽつん と、
寂し気に並んでいます。
此処には誰も居ませんか…?
でも突然、
葉っぱ が ぱくぱく と 動き出しました。
"…何で居るの?
君の居場所なんて、何処にも無いよ"
…………
声を出したいけれど、
私の声帯は相変わらず嗄れたまま。
居場所が無い なんて そんな事…
言われなくても、分かっているのです。