君がため惜しからざりし命さへ
貴方の言葉に霞が かかって いるのは、
もう2度と貴方に逢えない という神様の お告げ でしょうか。
でも私は もう、何も怖くない。
…貴方を忘れてしまう という事 以外は。
"早く死んじゃえば いい"
"君なんか誰にも必要と されて ないんだから"
暗闇で、
蛙が がぁがぁ と、輪唱を始めました。
"全部 消しちゃえ"
"大好きな あの人だって、とっくに君の事なんか忘れてるよ"
あぁ…
ここに来て、やっと分かった。
これは私自身の、声。
心の中に居る、もう1人の私の…声。
あの人が私を忘れてる って…
本当は不安で不安で、仕方なかった。
…何も聞きたくない。
考えたくない。
けれど耳を塞いでも輪唱は止まず、
頭の中を ぐるぐる と 廻ります。