君がため惜しからざりし命さへ




目を閉じれば 目蓋に浮かぶ、残像。


嘲笑い、陰口を叩く人、人、人。




塞いでも塞いでも、声は鳴り続け…

叫びたくても、喉から音は出て来ません。




ねぇ 誰か助けて……








"助けなんて来ないよ"

"誰が助けてくれる って言うのさ"




"君の味方なんて何処にも居ない"

"みんな君が消える事を願ってる"






"どうして君なんかが生まれて来たの?"

"何の為に生きてるの?"




"この世界に君が生きてる意味なんて無いよ"

"早く死ねば いいのに"








私を助けてくれる人は、何処にも居ないのですか…?


私は何の為に生きているの……?






蛙の輪唱が突然 ぷつっ と 止まり、目を開けると

目の前は変わらず、真っ暗闇でした。





< 7 / 36 >

この作品をシェア

pagetop