if~選んだ運命の先で~
1. プロローグ
東に昇る眩い太陽。
薄い雲の広がる澄んだ青い空。
何ら変わりない何時もの日常が、ある日突然奪われた。
もしあの日、あの時間を避けていれば
もしあの時、違う選択をしていれば
もしあの瞬間、何の迷いもしなければ
この悲劇を回避し、今と異なる運命を辿る事ができたのだろうか……
何も言わない無口な空を見上げる少年は、拳を握りながら太陽に背を向ける。