無口な彼が欲望に忠実すぎて甘い

『付き合って』と




ねぇ。



近くでそんな声が聞こえた気がして本から顔をあげた。


目の前に制服のズボンがある。


太腿が目の前って、足長いな。



『あのさ

ちょっと』



顔を上げるとその人は去って行ってしまって、のほんと背中を見送る。



ってあれ?違う、今呼ばれたの?




…昨日の、学祭の小道具のことかな?





教室の後ろのドアから出て伺うと、白井君がロッカーをゴソゴソしてた。


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