隣の津川さん
よかった、日本語話せるんだ。

「ちょっとこれ君のでしょ」

「カエシテョ!」

「読ませてもらったけど、こんな手紙じゃ効き目ないよ」

「?!」


庄司は女の手をとり、人目を避けるようにしてマンションの裏口へと連れ込んだ。

ここなら滅多に誰もこない。

女は訳がわからず、「ナニスンノヨ!」とわめく。

庄司は女の顔をじっと見つめ、

「本田さんが嫌いなんでしょ」

女は急におとなしくなり、こくりと頷いた。

「じゃあさ、俺と組もうよ」
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