隣の津川さん
「君、サラだよね」

庄司が敵でないとわかると素直にうなずいた。

「今まで自分で新聞を切り抜いて脅迫状作ってきたの?」

「ジブン? ノンノン、ディディエ二オシエテモラッタ」

「やっぱり…」

日本お宅のディディエなら考え付きそうなやり方だ。

「でもさ、こんなんじゃつまらないよ。もっとおもしろいのにしよう」

サラは庄司が敵ではないと理解すると素直に応じた。



――どうやって敵でないか理解したかって?


簡単だよ。

津川さんと本田さんの仲を壊したいって言ったんだ。


まあ、サラは俺が本田さんに片思いしてるって勝手に解釈したようだけど。



そこで倉庫の古新聞を拝借して急遽脅迫状を作り変えた。




『これ以上津川に関わるな。関わればおまえに不幸が訪れる』




「コレ、マジスゲエテガミ?」


ったく誰に日本語教わったんだよ!!


「うん、そうそう。マジスゲエから早くポストに入れてきて」


< 125 / 131 >

この作品をシェア

pagetop