隣の津川さん
津川さんはテーブルの上にオードブルを何品か用意した。
「フランスではアペリティフと言って、夕食前に軽くつまみながらお酒を飲む習慣があるんです。」
グラスにシャンパンをついで、パーティーがようやく始まった。
「それでは、乾杯!」
グラスに注がれたシャンパンの泡が日に透けてきれい。
本田はちょっと乙女チックにフランス人とのパーティーを堪能する気になっていた。
「あの、フランス語で乾杯ってなんて言うんですか?」
庄司さんがまじめな顔で3人に向かって質問した。
途端、フランソワさんが立ち上がってグラスを高々と掲げ、こう叫んだ。
「ちんちん!」
あっけにとられている日本人3人。
フランソワさんは、口元でにやけながら、庄司さんの股間を指差して言った。
「発音は一緒でも、ものは違います!」
一同大爆笑!
「おや、顔が赤いですよ、オンダさん。」
ディディエさんが本田の顔を覗き込んで指摘した。
「赤面しているんです!日本人女性にはそういう奥ゆかしさがあるんです!それよりオンダじゃありません。本田ですから!」
フランス人はHの発音が難しいということは聞いていたが、実際自分の名前を間違って発音されると気になる。
なんとか正しく発音させたいと、本田は意地になった。
「オンダじゃなくて本田!」
ディディエさんはげらげら笑っていて、全く取り合おうとしない。
それどころか・・・、
「トヨタ、ニッサン、オンダ、チンチン!」
と言い出す始末だ。
本田を除く全員がディディエさんの挑発に乗って大合唱、
「トヨタ、ニッサン、オンダ、チンチン!トヨタ、ニッサン、オンダ、チンチン!」
「フランスではアペリティフと言って、夕食前に軽くつまみながらお酒を飲む習慣があるんです。」
グラスにシャンパンをついで、パーティーがようやく始まった。
「それでは、乾杯!」
グラスに注がれたシャンパンの泡が日に透けてきれい。
本田はちょっと乙女チックにフランス人とのパーティーを堪能する気になっていた。
「あの、フランス語で乾杯ってなんて言うんですか?」
庄司さんがまじめな顔で3人に向かって質問した。
途端、フランソワさんが立ち上がってグラスを高々と掲げ、こう叫んだ。
「ちんちん!」
あっけにとられている日本人3人。
フランソワさんは、口元でにやけながら、庄司さんの股間を指差して言った。
「発音は一緒でも、ものは違います!」
一同大爆笑!
「おや、顔が赤いですよ、オンダさん。」
ディディエさんが本田の顔を覗き込んで指摘した。
「赤面しているんです!日本人女性にはそういう奥ゆかしさがあるんです!それよりオンダじゃありません。本田ですから!」
フランス人はHの発音が難しいということは聞いていたが、実際自分の名前を間違って発音されると気になる。
なんとか正しく発音させたいと、本田は意地になった。
「オンダじゃなくて本田!」
ディディエさんはげらげら笑っていて、全く取り合おうとしない。
それどころか・・・、
「トヨタ、ニッサン、オンダ、チンチン!」
と言い出す始末だ。
本田を除く全員がディディエさんの挑発に乗って大合唱、
「トヨタ、ニッサン、オンダ、チンチン!トヨタ、ニッサン、オンダ、チンチン!」