隣の津川さん
庄司さんはひるまずにこう言った。




「僕、がんばって小説書きます。今度本田さんを主人公にして書いてもいいですかね?」




え・・・。


意外だった。


そんなオチ、ずるいよ。




「あの・・・もし印税入ったら、ごちそうしてくれますか?」




「はあ。」




「だったら、いいですよ。但し、できるだけいい人にしてよね。」



庄司さんは満面の笑みになった。



「それはもちろんです。そう書かなかったら、本田さんの話になりませんから。」
< 48 / 131 >

この作品をシェア

pagetop