隣の津川さん
「それが・・・。」

本田はちゃぶ台の上に置かれた手紙を津川さんに渡した。

津川さんは興味深げに何度も手紙を読んだ。

そして、困ったような顔をして言った。


「『これ以上津川に関わるな。関わればおまえに不幸が訪れる。』ですか。」


津川さんはしばらく腕を組んで考え込んでいた。

そして

「まさかね」

とため息をついた。



「あの、今、まさかねって言いました?」

本田がすかさず突っ込みを入れる。


「あ、いや。ちょっと思い当たる人がいたにはいたんですが、やっぱりありえないので・・・。」



思い当たる人?

ちょっと誰よ、その人。


< 69 / 131 >

この作品をシェア

pagetop