隣の津川さん
本田は葛巻さんの姿を見送った後、自転車にぶら下げられた宮田肉店のじゃがいもコロッケに気がついた。
「しまった。おいしいうちに津川さんに食べさせてあげないと。」
本田は階段を一段抜かしでかけ上がり、愛する津川さんが待つ部屋の前で息を整えた。
本田はいきなりドアを開けるべきか、インターホンを鳴らすべきかずいぶん迷ったが、いきなり図々しい女になったと思われるのも嫌なので、後者を選んだ。
インターホンのボタンを押そうと人差し指を添えた途端・・・。
鉄製の重たいドアが勢いよく開いて本田の顔面を圧した。
本田は突然の出来事に訳がわからないまま、壁面とドアの間に見事に挟まれた。
「サラ!どうして?」
津川さんの声。
普段温厚な津川さんからは想像できない必死な声。
本田は身動きできない体制のまま息をひそめた。
サラって・・・誰よ。
「△★×●■××○!!!」
「○☆▲▽●×□●☆☆×!!!」
聞こえてきたのは、本田には意味不明の言語だった。
おそらくフランス語だろう。
「しまった。おいしいうちに津川さんに食べさせてあげないと。」
本田は階段を一段抜かしでかけ上がり、愛する津川さんが待つ部屋の前で息を整えた。
本田はいきなりドアを開けるべきか、インターホンを鳴らすべきかずいぶん迷ったが、いきなり図々しい女になったと思われるのも嫌なので、後者を選んだ。
インターホンのボタンを押そうと人差し指を添えた途端・・・。
鉄製の重たいドアが勢いよく開いて本田の顔面を圧した。
本田は突然の出来事に訳がわからないまま、壁面とドアの間に見事に挟まれた。
「サラ!どうして?」
津川さんの声。
普段温厚な津川さんからは想像できない必死な声。
本田は身動きできない体制のまま息をひそめた。
サラって・・・誰よ。
「△★×●■××○!!!」
「○☆▲▽●×□●☆☆×!!!」
聞こえてきたのは、本田には意味不明の言語だった。
おそらくフランス語だろう。