音〜聴覚を失った女の子の物語〜

お父さんとお母さんに付き添ってもらい
、学校を休んで、病院に行き、診察を受ける。

心臓がバクバクする。
もう一生聞こえないのかな。
治るのかな。

まだ信じられない。



待っている間ずっとお父さんとお母さんが手を握っててくれた。


2人とも、手が震えてるよ。



どこも痛くない。
ただ、音が聞こえない。無音。

お医者さんの話し声なんかわからない。


お母さんが涙を必死に拭いながら、
精一杯手の震えを押し込みながらペンをはしらせる。