僕が熟女を口説く時
千秋さんは紙切れを拾い集めると、それをじっと見つめた。


見られてもうた・・・最悪や・・・


恥ずかしかった。全身から嫌な汗が出てきて、
俺はその場で凍りついてしまった。


大人の女性を前にこんな割引券を使うなんてかっこ悪いよなぁ。


しかも何枚も切り取って・・・ 
セコイ男と思われるやろうなぁ・・・


しかし千秋はその中の一枚スっと店員に差し出した。


「これ、使えますか?」


「はい、ご利用いただけますよ。」


えっ?


すると千秋さんは俺を見て、
「得したね。」と言ってニコッと微笑んだ。


千秋さん・・・


意外な千秋さんの行動に、
俺はただボーっと立ち尽くしていた。



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